H30年 製図試験考察

梅の花

縮景園の梅の花も咲き始めました。

今年は暖冬で例年よりも早いようです。

 

 

 

 

 

H30年製図試験考察

H30年12月20日にあった製図試験の発表について考えるといくつかの点が見えてくる。

 

 

 

まずは標準解答例についてプールは1OR2階のどちらでもOKであり、実際に3階で合格した人もいた。

 

また、メインアプローチはどちらの案も西側となっていた。

 

 

アプローチは自由といいながらも難しい選択であったことが伺える。

 

小学校にある桜並木をメインに据えるのは自然であるが、北側の駐車場からの人や東道路を放っておく訳にいかずどっちつかずの案となった人もいた。

 

 

ここが一つの分岐点であったことは間違いない。

 

 

 

初めてみた問題でマスタープラン的な視点を入れることはなかなか容易ではなく、

 

まして資格学校でこの様な問題を多く解いたひともいないであろう。

 

 

 

 

 

また標準解答例には赤で面積区画ラインが示されており確認申請図で示す図のようである。

 

これも試験時間内で面積計算を行い確認するのは相当の訓練が必要な内容であり慣れてないと出来ない。

 

室面積も小数点第1位まで明記されており、時間がない人には無理な芸当であった。

 

 

 

 

階段についても自由自在に操れないといけない。

 

階高を4700など細かく設定し正確に段数を割り出す訓練をしてなければ標準解答例②のような図を書くことはできない。かなりの事前準備が必要であっただろう。

 

一番の懸念材料であった延焼ラインも難しかった。

 

道路でありながら敷地反対側は公園の設定で延焼ラインが発生するか否かよく分からなかった。

 

とりあえずわからないので書いた人は減点された。

 

資格学校の解答例にもしっかり記載されていたのに標準解答例では不要でありその根拠まで示してある。

ここも大きなポイントとなったであろう。

 

 

 

 

総括してみると大方の人が書き上げた問題であり6~7割のひとが土俵に乗った試験であったが、

分水嶺はメインアプローチの方向性と法的根拠のある知識(延焼ライン)と数字の扱い(面積計算)であり、

設計に従事している人が有利だったのではないか。

 

 

建築面積オーバーした人が多発したことからも、より実務に近い内容であった。

 

残念だった方へ

一生懸命やって結果が伴わないことはつらいものである。

 

この世の悲劇を一身に受けている気さえする。

 

 

 

 

がしかしこの試験はほんの少しの運が必要である。

 

誰だって失敗することはあるが、自分を必要以上に責めることはない。

幸いなことにまだチャンスは残っている。

 

明確にミスした箇所や理由がわかっている場合はより取り組みやすい。

 

しっかり落ち込んだあとは切り替えればよい。

 

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