京都 俵屋旅館


 

まだ暑さの残る9月末、施主さんに連れて行って頂きました。300年以上に渡り営々と続く日本を代表する名旅館で、設計は吉村順三。当時30代の私ではまだ不釣合いなのではないかと少々不安でした。

 

しかし到着してみると目に映るものすべてが上品で、とても居心地よかったです。書斎が開放してあり、建築の本もたくさんあってあっという間に夜も更けてしまいました。部屋、建具、庭、風呂と何を取っても気配りを感じて「やっぱり和風が一番だな」としたり顔で思うのでした。

 

表通りをみる。入口さえも質素なので通り過ぎてしまいます。左側に見える竹の門構えが入口です。

玄関を上がると、まずこの坪庭が目に入ってきます。秋にふさわしく秋桜でした。

 京都は典型的な町屋造りであり、通りに面した間口が狭く奥行きが長いため、この坪庭は効いています。

 

訪れる季節によって工夫が凝らしてあり、人をもてなそうとする気持ちが伝わってきます。何度も訪れる方は、ここだけの世界に魅了されている様子です。

廊下突当りの行灯。

泊まった部屋。しつらえ品がとても良かったです。写真はないですが、風呂の湯船は槇のようでした。香しい匂いがしました。

2階の部屋だったので、階段を上ったところ。

この階段を吉良大老も上がったらしいです。

自由に出入りできる書斎。亡き写真家を思いながら。他の人も見たいはずなので早めに切り上げました。

障子の樋が途中で止まっていました。ノミでの手作業でやったとしか思えない。

 お土産に石鹸を2セットほど買って帰りましたが、線香のような上品な香りでした。あっという間に使ってしまい、後々後悔しました。